コロラド州で行われたマラソン大会で夫が完走しました。標高が高いボルダー市に慣れるため、早めに同市に入ったので長旅となりました。夫は妻孝行をしようと思ったのか、「次はどこに行きたい?」と聞いてきました。「イスタンブール(トルコ)だけど、安全面が不安」と言いましたが、今は米国のほうが危険だなと思い直しました。
ブロードウェイのミュージカルで有名になった、米建国の父の一人アレクサンダー・ハミルトンは、第3代アーロン・バー副大統領に政敵と見なされ、銃による決闘で射殺されました。場所は、私の住むニュージャージー州の町でした。

米国の歴史は、暴力の歴史と言っても過言ではありません。現在、米移民・税関捜査局(ICE)の銃暴力に関する捜査に時間がかかるのも、歴史的背景の影響が大きいとされます。市民の支持とは裏腹に、銃規制に関する議論も進みません。
ジャーナリストのマルコム・グラッドウェルさんは、アメリカ人は銃規制について誠実な議論をせず、銃暴力の現実から目を背けていると主張します。
米国での銃による殺人率は他の先進諸国の26倍です。死亡者が1日平均117人と比較的少ないのは、医療の発達などによるもので、医療が1960年代の医療レベルであれば、年間7万5000人が死亡すると予測されています。
マラソン大会では、走る選手と路上で応援する人たちの自由な姿に感動しましたが、それは現実の一部にすぎません。中間選挙まであと10日。米国の政治が銃暴力の減少へと向かうことを願ってやみません。