最高裁が変える生活

 今年6月のギャラップ世論調査によると、アメリカで最高裁を完全には信用できないとする人が、75%に上っています。

 最高裁は建国以来、前例に基づき、市民の権利を拡大する機能を果たしてきました。しかし近年、変化が見られます。

 今年6月、妊娠中絶は憲法で認められた女性の権利であるとする49年前の判断を覆し、また、ニューヨーク州で100年以上続いた、銃の携帯を制限する法律を違憲としました。7月には環境保護庁(EPA)の権限を縮小する判断があり、市民の健康と安全への影響を危惧する声が高まっています。

 たまに友人宅で集まる米国人女性たちは、全員カトリック信者で中絶反対派です。

  10月22日掲載

 「仮に子どもたちが幼かったときに、私が子宮外妊娠をし、中絶が認められなかった場合、私と胎児が死に、二人の子どもは母を失うことになる」と言うと、友だちの一人が「親戚がいるでしょう。大丈夫」と返したので、絶句しました。

 しかし、彼女たちが冷たい人だというわけではないのです。

 ボストンの女性識者の中絶を認めるグループと中絶禁止を訴えるグループが、1995年から2001年まで定期的に会い、話し合いました。お互いを知り、温かい友情を育みましたが、今も誰も中絶に対する考えを変えていません。この問題はそれほど難しい問題なのです。

 妊娠が原因の母親の死や銃による暴力、薬品公害を恐れることなく、どの子にも穏やかな子ども時代を過ごしてほしいのですが、このごく普通の思いが、今のアメリカでは政治的に解釈されてしまいます。

 最高裁が、方向転換をはかり、市民、特に子どもの健康と安全に目を向けてくれるよう、心から願います。


One thought on “最高裁が変える生活

  1. Dear Michiko–i sincerely share your hopes. It is so difficult to imagine we are in this place as a country. Even though i am an optimist, i thought we had solved many of these questions long ago….and that we would never let gun “freedom” evolve to this place (or that private citizens could believe in unrestricted ownership/use of military style weapons?? the true weapons-of-mass-destruction?) I fear that some of my more objective friends might be right, and that we must crash and burn before we realize what our extremism has wrought….

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