米国時間の5月19日、郡和子仙台市長がニューヨークの国連本部で開かれた会合で防災に関する報告をしました。東日本大震災後の復興の経験と学びを発信したことは、世界の未来への大きな貢献です。
同時期、米国では債務上限の関連法案をめぐるバイデン大統領(民主党)と共和党の騒動がありました。議会は過去に78回も同様の法案を通過させましたが、今回は極端な分極化のせいで交渉が難航しました。
分極化の長期化によって、米国に歴史的に存在する政府への不信感がさらに強まるのではないかと心配です。
不信感はエリート層にも向けられ、「新型コロナウイルスのワクチンには個人情報収集のマイクロチップが入っている」という陰謀論を信じた人も少なくありませんでした。

さらに不信感は、市町村の警察に向けられることもあります。しかし、連邦から地方レベルまで、政府やその関連機関で働く人たちのほとんどが一般市民です。やみくもに不信感を募らせず、市民からなる政府が、人々の生活基盤を支えていることを、思い出してほしいです。
郡市長らは国連での報告後、ニューヨークの宮城県人会を訪問してくれました。懇談会では、いろんな関心事や意見が飛び交い、とてもよい市民交流となりました。
米国では「相手の話を聞く」ことを通じて分極化の緩和をめざすNPOが増えました。ある会合に参加しましたが、多くの人が話を聞き終わらないうちに、自分の視点を理屈やデータで説明し始めました。米国人は聞くのが苦手です。
意見の背景にある感情や経験を理解しあってこそ、共感が生まれます。これが、分極化緩和への肝ですが、前途多難です。