予測難しい大統領選

 アメリカの大統領選まで、あと2週間となりました。大統領選は、有権者の多数票で決まる直接選挙ではありません。州ごとの陣取り競争です。

 各州の上院・下院議員数の合計が州の票数です。私の住むニュージャージー州は14票で、有権者投票で多数を獲得した候補者に全14票が与えられます。50州のうち48州と首都のワシントンDCがこの「勝者総取り方式」を使います。

 どの州でどの候補に勝算があるかを、ほぼ予測できます。ですからペンシルベニア州(20票)など、投票が両候補者の間で揺れる「スイング州」で、両陣営がせめぎ合います。

 バイデン候補は夏以降、スイング州での支持者をじりじりと増やしています。大統領がコロナ対策を州任せにしたのが最大の原因ですが、立て続けに出版された暴露本や、大統領の過去の納税額を暴いた新聞記事もその傾向に拍車をかけました。

 10月初めに大統領がコロナに感染し、本丸のホワイトハウス内にも感染が拡大。その中、大統領がコロナ救済法案の討議をツイッターで拒否した翌朝に現金支給案を出し、政策が大きくスイングしたことも、バイデン氏のリードを伸ばしました。

10月19日掲載

 不利に立った大統領と共和党は、投票抑制を駆使して混乱を招き、裁判に持ち込んで勝利を得ようという作戦。しかし選挙対策にかまけ、コロナの救済法案が棚上げ状態になったのも、潮の流れをバイデン氏側に動かしました。

 選挙戦はすでに終盤。しかし今後、「事実は小説よりも奇なり」の事態に陥る可能性もあり、目が離せません。

 一方、投票の順番待ちの長蛇の列でピザをつまむ有権者の気取らない姿に、アメリカ民主主義の鼓動の強さを感じます。


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