日本の皆さんもご存じの通り、過去三年のアメリカのニュースは「こんなことがありえるのか?」の最低記録の更新でした。新型コロナウィルスの問題が浮上してからも、大統領は奇妙に楽観的なメッセージを発信し続けました。

3月16日になってやっと、大統領はコロナウィルスの深刻な影響を認め、17日には専門家とともに記者会見を開き、本格的な対策に乗り出しました。
アメリカには、科学や高学歴のエリートを信用しない風潮が一部に根強くあります。トランプ氏就任以来、この風潮が強まり、力を得たホワイトハウスは、政策に不都合な発言をした政府高官を次々に解雇しました。
残念なことにこの流れの中で、オバマ前大統領が設置した疫病対策チームが、予算削減を理由に2018年に廃止されました。専門家の声が大統領になかなか届かず、目隠し飛行(flying blind )状態だった大統領の発言には一貫性がありませんでした。
3月16日に何が変わったのか? まず、感染者の多い州の知事が独自に州民に対し自宅通勤、外出自粛を求めたこと。それを受け、経済への長期的大打撃を避けられないことが明確になったこと。そして何より、コロナウィルスへの対応が11月の大統領選挙を左右することが、火を見るより明らかになったことです。
共和党支持者(トランプ側)と民主党支持者で二分さたアメリカが、コロナウィルスを克服するために一致団結できるのか。作家ジョン・ミーチャムの「これは市民一人一人が戦う戦争だ」という言葉が、心に響きます。